モテ女はフラれる?

不細工な女をフルのは可哀そうで、ついつい腐れ縁が続いてしまうという優しい(?)熟年男性がいる。ひょっとしたら、その後、もうその女性と付き合う男性が現れないかもしれない、などと同情してしまうらしい。

けれども、相手が美女なら、すぐにまた次の男性が見つかるだろう。そう考えると、楽な気分で、別れられるのだとか。

つまりこの場合、容姿が問題にされているようだが、実はモテるかモテないかがポイントなのである。そして、ルックスの良い者はモテるという常識的な判断によって、冒頭部のような事態が生じるのだ。

美女は、というよりむしろ「モテ女」については、男性も心の痛みを(あまり)感じずにフルことができる。しかもモテる女ほど、プライドが高いので、相手に恨み言をぶつけたり、ストーカーと化す可能性も少ない。男性にとって、フッても安心安全な恋愛相手である。

(もちろん同様の理由で、もし立場が逆になっても、女性にとって、本当のモテ男のほうが、自分から別れを切り出すときのリスクは少なそうだ。

おそらくモテない男は「やっぱりダメか!」と、あきらめてくれるだろうが、「ちょいモテ」あたりは性が悪く、なぜフラれたのか理解できず、つきまとうきらいがある。)

しかしながらその結果、モテる女ほど(寄って来る男も多いけれども)フラれる確率も高いということになる。

そうしてフラれたそのみじめな経験、すなわち「どうして私みたいなモテ女が、フラれなきゃならないのよ、ありえない」と腹を立てた、あるいは人知れず深く傷ついた彼女らは、当然ながら防御策を考えるようになるだろう。

そう、恋愛にも「リスクへことが必要なのだ。つまり、フラれたときのショックを最小限にとどめるために、付き合う男性を複数にしておくのである。

ちょうど、資産は預金、不動産、株に三等分して所有しましょうという理論に似ている。また株にしても、同じ銘柄や同業種にまとめるのではなく、複数の業界に分散させていたほうが、リスクヘッジになる。

『SPA』では、「〔3股4股女〕のオトコ運用テクに呆然! 複数の男をキープし、リスク分散しながら幸せの高利回りを追求する、恋のファンドマネジャーみたいな女たち……」とのタイトルで、そのような女性たちの実例を紹介している。

複数男性との付き合い方を、資産運用にたとえ、「クールに3股をかける女たちの。分散投資理論ごとして説明したり、「彼女たちの話は『浮気』というより、もはや『複数の銘柄の運用』」と言い切る。

たしかに相手の男性から見れば、「浮気な女」に思えるだろうが、「本気」で愛する男性がいないのなら「浮気」ともいえないだろう。あるいは自分のものなら、どの資産も大事、というのと同じで、どの男もそれなりに大切なのかもしれない。

さらに別号の『SPA』も「恋愛の利回り」という連載記事において、やはり男女交際を、投資になぞらえて面白おかしく説明している。つまり恋愛の分散投資によって、「リスク最小化とリターン最大化の両立を目指す」のであるが、次の一文も、結構笑いながら納得できるのではないだろうか。

ハイリスクーハイリターン型女性と危険な恋を楽しんだり、ローリスクーローリターン型女性とまったりした関係を持ち、心の安寧を得ることも可能である。

経済とからめて恋愛を語りたがる傾向が、男性誌『SPA』にはあるのかもしれないが、女性は、とりわけモテ女は、このように理論化せずとも、本能的にこういったことを知っているのではあるまいか。